立山 室堂乗越 4

太陽が国見岳の向うに沈んで行くと、立山にアーベントロートが始まる。紅葉や黄葉が一層鮮かな輝きを放つ。

太陽が完全に沈むと気温は急激に下り始めた。吐く息が白い。お酒は持ってこなかったが、ザックの奥にダウンジャケットを押し込んでいた。これを引っ張り出して着る。頭も寒くニット帽を被った。管理所で汲んだ水を沸かしコーヒーを入れ、夕食は菓子パン1個で済ませた。早めにシュラフに潜りこみ、辺りが静まるのを待った。

山の野営場(キャンプ場)では、いつも太陽が沈んだらシュラフに潜り込む。しかし、今回はお隣さんが酷かった。50才前後の夫婦と思われるが、よくもまあ寒い中、遅くまで酒を飲みながら話をしていて(聞こえてくるのはほとんどが旦那の声)、挙句の果てには地面に転がったビールの空き缶を、ドスドスと踏みつけて潰す行為に及んだ。これは止めて欲しい。「あなたの足元の1m先に当方のテントがあり、横になった人(自分のこと)の頭があるのですよ。」と言ってやりたいところだが、ぐっと堪えて大きく2〜3回咳払いをしてやった。なんとなく空気を察したようで蛮行はやめたが、まあ世の中にはいろんな人間がいるもんだ。と、自らを落ち着かせた。
翌朝、3時頃、辺りの気配で目が覚めるが体調悪し。どうやらヤクが切れたようだ。重大な失態と言いながら高を括る自分もどうかしているが、とても「雷鳥坂」を登れるようなコンディションにない。5時半頃にトイレへ出掛けるが、それ以降はテントの中で燻っていた。
何も食べないのもどうかと思い、カップラーメンを作ったが、3分待つ間にスープが冷めてしまい、あまり美味しくはなかった。
3連休の二日目も快晴だ。撤収する人もいるが、テントはそのままに、目的のピークを目指す人が多かったようだ。
自分は8時過ぎには撤収を完了し、あの地獄の階段を登り始めた。この階段は本当にキツかった。背中のザックがズシリと重く感じた。何度も立ち止まりフラフラになりながら雷鳥沢ヒュッテの上まで登り、見下ろす。2年前、雨に降られながらテントを担いで登った階段だが、あの時よりもキツく感じた。コンディションの違いよるものだろう。
この位置から「雷鳥沢ヒュッテ」の向こうにある「ヒュッテ立山連峰」の屋根の一部が捲れているのが確認できる。
雷鳥荘の向うに見えるのは「薬師岳」か。薬師岳は帰りの高原バスの車中から良く見えたが、南北に長い尾根が伸びて重量感があった。
エンマ台から富山平野を望む。ポツンと見えるのは天狗平の立山高原ホテル。日本海まで見渡せる。
みくりが池。数名のカメラマンが撮影していたが、水鳥が飛来していたようだ。吹きぬける風が水面を耀かせて美しかった。
雷鳥沢キャンプ場からはコースタイムで1時間あまりの距離だが、何度か立ち止まってようやく室堂ターミナルに着いた。バスの出発まで少し間があったが、美女平行の列に並んだ。
高原バスの車窓から。阿弥陀ヶ原と飛騨の山々。
今回ザックはグレゴリー・スタウト45を初めて使用した。これまでテント泊ではオスプレー・アトモス65を使用していたが、一泊二日程度の山行には大きすぎて使い勝っても悪かった。食材をあまり持ち込まない自分のスタイルにはサイズ感も合っているし、背負った感じも良かった。ヘルメットを使う必要はなかったが、目的の山によっては携帯するようにしている。

立山駅に降り立った時は昼飯時だったが、駅内も駅付近も大勢の観光客がいて、食堂に立ち寄るには気が憚られそのまま駐車場に向かった。帰路の途中、「吉峰温泉」に立ち寄り温泉で汗を流し、併設の食堂で空腹を満たした。

 

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